Cherry
からっぽ
AM5:52
朝のファーストフード店はとても すいている
私は1人でちょっと早い朝ごはん……
テーブルの上のアイスティを飲もうとストローに口をつけるけど……
ドキッ
唇に何か触れただけで夕べのみーくんのキスを思い出して……
だめ
飲めない~っ
「ふぅ~っ」
ため息をついて
テーブルにアイスティを戻す
あれから全然眠れなくて
みーくんの気持ちとか
いろいろ考えた……
やっぱり、みーくんはムードに流されただけなのかな?
そうだったら……
今ごろ罪悪感でいっぱいだよね…みーくんは……
そう
――妹のように思ってた姫に手を出してしまった!オレは…なんてサイテーな男なんだ…――
とか絶対みーくん考えてそう……
っていうか、朝どんな表情でみーくんと会うのっ
………やっぱり、みーくん「ごめん、忘れてくれ」とか言うのかな……
なんか……謝られるって悲しいな……
だめっ。やっぱり、「ごめん」は聞きたくない
そう思って
AM4:50に
こっそり逃げてきた
みーくんは寝てたけど
テーブルの上にお酒のビンやビールの空き缶があった
みーくんも眠れなくて
お酒の力を借りて眠ったのね……
そうして、みーくんのマンションを出て
学校近くのファーストフード店まで
とぼとぼ歩いて
現在に至るわけだ……