Cherry


みーくんと連絡取らないで半月



あと少しで夏休み



そんな日の朝



部屋で学校へ行く支度をしてると



「南~っお友達だよ~っ」



階下からお母さんの声が聞こえた



友達?



階下に降りると



「おはよう南~」


「白崎っ」


白崎が玄関で手をふる



「んも~南ったら。彼氏でしょう?お母さん知らなかったわ」


お母さんがニヤニヤして私の肩を叩く


「ええっ違う」


私は手をブンブンふる



「照れない照れない。はい、いってらっしゃい」



お母さんは すっかり誤解してる



私は白崎の3歩後ろをとぼとぼ歩く



「何で迎えに来たの?」


そう聞くと



「1人でいるより2人が楽しいべ」



そう言った


多分、私が元気ないから心配したのかな


「おい、南っバス時間ヤバいっ走るぞ」


私の手首をつかんで走り出す


私の心は相変わらずからっぽだけど



白崎の優しさは少しぐっと胸にきた



< 137 / 442 >

この作品をシェア

pagetop