Cherry
「実は、私達の仲人さんが亡くなって、お葬式に出なきゃいけないんだけど
遠方だから帰りは明日の夕方になるのよ」
なるほどなぁ……
おばさんは腕組みをして
「南を1人で留守番させられないし…だから今日の試合はあきらめてって言ったら……」
だから泣いてる訳か
リビングに入ると
姫はソファーに座って泣いてた
3日坊主な姫がバレーボールは頑張ってたから
試合を休むのは悔しいんだろう
「姫」
そうオレが声をかけると
ウサギみたいなツインテールを揺らして
オレの胸に飛び込んできた
「あっ…あのね…ヒック……お…お父さんとお母さんがっ……ヒック」
しゃっくりで何言ってるか
わからないけど
「聞いたよ。残念だったな」
ブンブン
オレの腕の中で
姫は首を縦にふる