Cherry
こうして
私の幸せな夏休みがスタートした
けど
「え~っ!7月30日会えないのっ」
私が大きな声を出すと
ケータイから
みーくんが申し訳なさそうな声で
「ごめん。部長先生に誘われて…断れないからさ」
「だって、みーくんの誕生日だよ?」
「うん。どうせ30日は夜しか会えないし、31日なら土曜日でオレも休みだし、ゆっくり会えるから…なっ」
なっ
じゃないよ~
30日じゃないと意味ないし
「夜勤なら納得するよ?だけど飲み会で会えないなんて……」
私が いじけた声を出すと
「飲み会も仕事のうちだからさ」
「やだっ。みーくん中年のオッサンみたいな言い訳しないでっ」
「オッサン…って……」
さすがに みーくんもショックを受けたようだ
う~っ。
これ以上言ったら
子供が駄々こねてるみたいだし
「わかったよ~。じゃ31日ね」
全然納得してないけど
「ごめんな」
もう一度みーくんが謝る
でもね
こんな事であきらめる私じゃないの
みーくんは
わかってないなぁ
ケータイをきって
そう思った