Cherry


「…みーくんっ」


私がみーくんの背に
手を伸ばす


だけど



「さわるなっ……」


ビクッ


みーくんの
絞り出すような声に


手が止まる



「…わからないよ…みーくんの言ってる事……わからない」



そして
私は部屋を飛び出した




泣きながら


マンションを出た



すると


グイッ……


走って追いかけてきた


みーくんが私の腕をつかむ



「夜遅く…歩くな。危ないだろう。タクシーつかまえてやるから」



「……いらないよ………」



なにが起きても
どうでもいい……


こんな事になるなら
消えてなくなりたい



誰か私を消してほしい



これが現実なら……


消えてなくなりたいよ



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