Cherry
遊園地を出て
次は海に来た
夜に2人でドライブした海
今は夕方だから
星は見えないけど
「ねぇ私ここで好きな人がいるって言ったでしょう?」
砂浜に2人で座る
「うん」
みーくんは海を見てる
「その時みーくん自分の事だって気がつかなかったの?」
「気づかないよ」
みーくんは笑って言う
「鈍感だね」
「何だって~?」
みーくんは
私の頭をぐしゃぐしゃになでて
「あの時ショックでさ、姫が恋をしてるって思ったら相手の男を殺してやりたいくらいだった」
みーくんが
懐かしそうに笑って言う
「え~殺すって……」
大げさに言うんだから………
そう思ったら
「オレから姫を奪うなら…………殺してやりたい………」
その一言を言った
みーくんの目は
真剣だった………
「……みーくん」
「なんてね。嘘だよ…オレは姫の幸せを願ってる」
そう言うみーくんの表情は
笑っていても
寂しそうで
胸が痛くなる………