Cherry



「鈴木先生」



小宮さんが声をかけると




みーくんが本から顔を上げて




「小宮さん」




ベンチから立ち上がり


小宮さんのまえに



ひざまずく




「お加減はいかがですか?」




必ず患者さんと同じ目線で話す



そんな、みーくんが好き…



って、ときめいて どうする私!




そして みーくんは



小宮さんの車椅子の後ろにいる私をまぶしげに見て




微笑む




ドキッ…



その微笑みは反則だよ……




妹って言った事
まだ怒ってるんだから



プイッ
私はそっぽを向く




…こういう所が子供なんだよね私




みーくんは



そんな私を見て



肩をすくめて笑う







< 361 / 442 >

この作品をシェア

pagetop