Cherry
夜
みーくんのマンションへ
私は車を走らせる
大学を卒業する時買った
水色のラパンは
もう大のお気に入りの愛車
久しぶりにプリンを作って
みーくんと話をするために
ラパンを走らせる
車内を流れる
流行りのラブソングは
みーくんを想う
私の気持ちとシンクロして
切なくさせる
ピンポーン
インターホンを鳴らすと
ガチャ………
ドアが開いて
みーくんが
驚いた表情で私を見た
「プリン作って来たんだ」
私が笑顔で言うと
「……入りなよ」
そう言って
部屋に入れてくれた