Cherry



グイッ……



みーくんは



震える手で私を抱きしめた




「車なんてオレがいくらでも買ってやるよ……」




みーくん………




泣いてるの?





「病院から…電話で姫が運ばれて来たって………」



みーくんは
私を抱きしめて泣いてる





「姫が……いなくなったら、どうしようって怖くて………」



みーくん………




「何で帰したんだろう……って後悔して………何であの時意地はったんだろうって……」




泣きながら




みーくんは話す




「姫の事……離したくないのに
オレは姫に何もしてあげられないからって……」




ぎゅう………



私を抱きしめる腕に力をこめて





「そんな自分の無力さを……
受け入れたくなくて………
姫の幸せのため…なんて言って
姫から逃げたんだ……」




「みーくん……」





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