Cherry
「オレ達は2人で生きて行こうと決めたんです」
みーくんが
お母さんの肩に手をおく
「どうして……?どうしてなの?あなた達は兄妹なのよ」
お母さんの肩は震えていた
……ごめんなさい
お母さん
お父さんが
お母さんの肩を抱いて
私の肩から
お母さんの手が離れる
「オレ達はどうしても離れる事が出来ません」
泣き出すお母さんを
お父さんが抱きしめて
これが
私の決めた事なんだって思った
大切にしてくれた両親を
悲しませて
みーくんと生きて行く
自分の罪深さに
押し潰されそうな私の手を
みーくんは握った
「……もう二度と家に帰って来ない覚悟で言ってるの?翠、南」
お父さんに抱かれたまま
お母さんは低い声で言う
「あなた達が一緒に生きて行くと言うなら…親子の縁を切るしかない……」
絞り出すような声で
お母さんは言った