LAST LOVER
「お前髪伸びたよな」

賢斗が私の髪をなでながら言う

「うん。だって賢斗が髪長い子好きって言ってたから」

「俺そんな事言ったっけ?」

「もうずっと前のことだけどね」


私の長い髪が冷たい潮風になびきながら絶え間なく打ちつける波の音の中で私と賢斗は寄り添っていた。
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