インターネットラバー
『カナ? もう着いとぉ?』

「着いてるでー? ドコおるん?」

『改札の前におるねんけど、何か目印なるモンないん?』

「一番奥の喫茶店みたいなんの前の柱におるー」

『どこそれ…』

「道路側じゃないほう」

『おったおった』

「え、ちょ、めっちゃ怖いし!!」

『ほい後ろ』

「後ろかい!」

ツッコミながら振り向くと。

そこに居たのは、どうしようもなくハゲでデブでモロオタクの格好の中年。

…ではなく、至ってフツーの兄ちゃんだった。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop