夢からなるキミへ
『ねぇ、ちょっと部屋上がるね』

ミズキはそう言うなり、勝手に部屋へと上がった。

『うわー、散らかってるねー』

ミズキは僕の部屋を見回した。

『ミズキさん。風邪うつりますから、帰って下さい』

『ケイゴ!!病人はさっさと寝てなさいよ』

ミズキはそう言って僕の背中を押し、部屋を片付け始めた。

『えっ!?…いや、ミズキさん風邪うつりますよ』

『大丈夫よ。あたしは風邪とは無縁な女だから』

ミズキは笑って言った。

僕は立っているのが限界になり、布団へと寝転んだ。

『ケイゴ、あなたご飯は食べたの?』

ミズキは雑誌を片付けながら、僕に尋ねてきた。

『いえ…とても食べる気にもなれなくて…』

僕は息を切らしながら言った。

『そっか〜、何かないかな〜…』

ミズキは勝手に冷蔵庫を開け、中を見た。

『ケイゴ、キッチン借りるね』

ミズキはそう言うなり、何かを作り始めた。
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