夢からなるキミへ
『ちょっとケイゴ、勝手にアルバム見ないでよ…恥ずかしいじゃない』

ミズキは本当に少し恥ずかしそうだった。

『ミズキさんって、何処にいるんですか?』

僕は学年の集合写真を見て、ミズキを捜した。

『あたしはね、えーっと…これよ』

ミズキは集合写真の自分を指差して言った。

『へぇ〜、これかー…この頃から今もはめてるハート型のピアスしてるんですね』

僕は集合写真のミズキをまじまじと見た。

『そうよ、このピアスとは長い付き合いになるわ』

ミズキはピアスに軽く触れながら言った。

『可愛いピアスですもんね。…ここって静岡の高校ですか?』

『ええ、そうよ。高校出て東京に来たの。静岡って…なかなか田舎でしょ?』

『そんな事ないですよ。僕の地元のが田舎ですよ』

僕は笑いながら言った。

『ケイゴは確か滋賀だよね?ケイゴの卒業アルバムも見せてよ』

ミズキにそう言われ、僕は卒業アルバムを棚から取り出した。
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