夢からなるキミへ
『…わかった。じゃあ、ケイゴの言う通りにするね』

ミズキは心配する僕の気持ちを察してか、入院する事にしてくれた。

そして僕とミズキはミズキの入院の手続きを済まし、病室へと移動した。

『では、先生を呼んで来ますので、少しお待ち下さい』

僕とミズキを病室に案内した看護士は、そう言って病室を出て行った。

『ねぇ…ケイゴ』

ミズキは病室の窓から外を見回しながら、僕に尋ね出した。

『隠さないで本当の事言って…。あたしの病気って何なの?お医者さんから、聞いたんでしょ?』

ミズキはそう言いながら、外をじっと見ていた。

『えっ!?だ、だからただの過労ですって…』

僕は必死にごまかした。

『嘘だ…。だって何かケイゴいつもと違って、変だよ』

『そんな事ないですよ…いつもと変わらないですって』

『ううん。あたしにだって好きな人の様子がいつもと違う事くらいわかるわ』

ミズキは振り返り僕をじっと見た。
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