夢からなるキミへ
『はい…』

僕は軽くうなづいた。

『だったら今ミズキに必要なのは、俺じゃなくて彼氏のお前だろ』

『僕じゃダメなんです…僕じゃ…。ミズキさんはリュウゴさんがあげた、あのネックレスを寂しげに見つめたんです』

『ミズキがあのネックレスを…』

『だから…だから…今ミズキさんの心の中にいるのは…悔しいけど僕じゃなくて、リュウゴさんあなたなんです!!』

僕はこぶしを握りしめ大声で言った。

リュウゴさんは黙り込んでいた。

『お願い…します。もう一度だけ…もう一度だけミズキさんに…』

僕はまた頭を下げた。

『悪いな。やっぱミズキに会うなんて出来ない。俺はミズキを捨てたんだ…今更会うなんて出来る訳無いし、会わない方がミズキにとっては良い。それに俺は結婚してるんだ…妻に余計な心配はさせたくないからな。悪いなケイゴ』

リュウゴさんも凄く辛そうだった。
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