夢からなるキミへ
『僕は大丈夫ですって』

僕はそう言ってまたコートをミズキにかけようとした。

『ダメ!!ケイゴが風邪ひいちゃったら、今度はあたし…面倒見てあげられないから…』

ミズキはそう言って、コートを着るのを拒んだ。

僕はこの時ふと閃き、僕はミズキの背後に座りミズキを抱きしめ、2人羽織りみたいに二人でコートを着た。

『これなら二人ともあったかいでしょ?』

僕は少し照れ笑いをしながら言った。

『うん、これなら南極でもへっちゃらだね』

ミズキも照れ笑いをして言った。

『今夜は星が綺麗だね…。東京で星が見れるなんて、凄い驚きだな』

僕は星空を見上げた。

『何か吸い込まれそうなくらい綺麗だよね。あたしも東京で星が見れるなんて、思いもしなかったな…それもケイゴと一緒に見れるなんてさ…』

ミズキも星空を見上げていた。

『あっ、あれって冬の大三角形だよね』

ミズキは夜空を指差した。
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