夢からなるキミへ
ミズキの寝顔が僕に色んな事を思い出させてくれた。

些細な事で怒ったり…くだらない事で泣いたり…ちょっとした事で心配したり…。

だけど、どの二人だけの思い出の中でもミズキは、最後はいつも笑っていた。

いつだって君のその笑顔は僕にとっての“太陽”だった。

そして、君が僕の心の中に残した足跡は誰よりも大きい。

だからそんな君が居なくなるという事は、やはり僕にはとても重大な事で…もしかしたら僕の人生の中で、ずっとこの先も1番のトップニュースになり続けるかも知れない。

僕は君の心の中に、ちゃんと足跡を残せてますか?

僕はミズキの手を握り締めながら、ぼんやりそんな事を考えていた。

そして眠るミズキの顔を見ると、不思議と落ち着いている心とは裏腹に…勝手に涙が溢れてきた。

きっと…自分の心をごまかしているつもりでいても、不意に溢れ出す涙が心の奥からの本音なんだと、僕は気付いた。
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