夢からなるキミへ
『ケイ…ゴ…』

ミズキは目を覚まし、弱々しく僕に話しかけてきた。

『ミズキさん…何ですか?』

『あた…し…まだ生きてたんだ…』

ミズキの目から涙が零れ落ちた。

『ミズキさんは僕が死なせないから…絶対死なせないから…』

僕はミズキの頬を流れる涙を、優しく指で拭った。

『ミズキさんが目を覚ましたら呼んでくれって言ってたから、僕お医者さん呼んできます』

僕はそう言って立ち上がり歩き出そうとしたら、ミズキが僕の腕を掴んだ。

『ケイゴ…行かないで…。今は傍にいて…』

ミズキは弱々しく僕の腕を掴んでいた。

『ミズキさん…』

僕は医者を呼びに行くのを止め、またイスに座った。

『ケイゴ…あたしが…あたしが居なくなっても…ちゃんと自炊しなよ…。たまになら良いけど…またコンビニのお弁当ばかりは…ダメだからね…』

ミズキは優しく微笑みながら言った。

『うん』

僕はまた涙が零れた。
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