涙が枯れるその日まで
12月に入った頃、私は自分の変化に気がついた。

弘樹のことを吹っ切り、精神的にも落ち着いていた。

これも全部涼のおかげだった。


私はそんな涼のことを好きになっていたんだ。

でも涼は初めて彼女と半年以上続いていたし、私と涼じゃ釣り合わないことをわかってた。

それに涼はモテるから。
私なんかが涼のことを好きになるだなんて、身の程知らずだって思われる気がして、誰にも話さなかった。

今の関係を壊したくなかったし。
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