涙が枯れるその日まで
陸「なあ、みぃこ」

私「なに?」

陸「また来ような」

私「うん」

私はそう頷き、陸くんの顔を見上げた。

陸「どうした?」

不思議そうに私を見る陸くんに、私は近づいていった。


そして、初めて私から陸くんにキスをした。

陸くんはびっくりしたのか、背中に回っている腕の力が一瞬抜けたが、すぐにまた抱き寄せられ、さっきよりも強く抱きしめられた。

私達はお互いの唇の感触、体温を確かめ合った。

途中で陸くんの舌が口の中に入って来た。

私は拒まずに受け入れた。


実際どのくらいキスをしていたのかはわからない。
しかし私にはとても長く、ゆっくりとした時間が流れたように感じた。
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