涙が枯れるその日まで
私「陸くん大丈夫なの?」

陸「大丈夫だ。俺は骨折っただけだからな。でも、兄貴はこんなもんじゃないだろ」

私「何があったの?」

陸「トラックが突っ込んで来たんだ。運転してた兄貴の方にな」

私達が話していると、陸くんのお姉さんが来た。

陸くん達は4人兄弟なの。
長男が浩さん、次に長女の歩さん、次男が陸くんで、三男の仁くん。

歩「陸起きたの?」

陸「ああ」

歩「あ、みぃこわざわざ来てくれたんだ?」

私「歩さん久しぶりです。あの、浩さんは?」

歩「…危ないみたい」

私達は言葉を失った。

そして、しばらくの間誰も話す事はなく、沈黙が続いた。
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