涙が枯れるその日まで
進路
高3の私は、進路を決めなくてはいけなかった。

私はやりたい勉強があったから、大学に行きたかったんだ。

でも、親には家から通える国立の文学部に行けって昔から言われ続けていた。

文学部なんて全く興味がないし、もう親の言いなりになる事が嫌だった。

だから私は専門学校に行こうかと思っていた。

でも親は、
「専門なんて逃げ道だ」
って。

だから私は違う学部に行きたいと言った。

すると、
「大学行く金は出してやるって言ってんだから、言われた通りにしろ」
だってさ。


私は初めて親にキレた。

学費を出してくれるのは有り難い事だけど、私は人形じゃない。

自分の意志を持って生きているんだから、やりたい事だってあるのに…

私は今まで良い子を演じてきたから、親はかなり驚いていた。


何日かかけてぶつかり合って、私は親と少し歩み寄れたんだ。

そのおかげで、自分の好きな大学へ行ける事になった。

でも話がまとまったのは12月に入ってからで、夏から親に反抗して勉強しなくなっていた私は志望校に行けるだけの学力もなくて、1年予備校に通う事にしたんだ。
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