涙が枯れるその日まで
涼の車が家の前に停まっていた。

涼いるんだ…

私がそう思った時、祐司は車から降りて叫んだ。

祐「涼!出てこい!」

すると、部屋から涼が顔を出した。

何か言おうとしていたが、祐司の明らかな殺気に気付いたらしく、黙って家から出てきた。

祐「お前どこまで落ちぶれてんだ?」

涼「あ?」

祐「女殴って楽しいか?」

涼はこの時初めて車に乗っている私の存在に気付いたらしく、私の方をちらっと見た。

涼「俺祐司には何にもしてねえだろ?」

祐「あそこまでやっといてよく平気でいられるよな?」

涼「あ?」

祐「お前みぃこがどんな奴か知ってるだろ?あいつなんでも一人で抱え込むだろ」

涼「だからなんだよ?お前うざいんだけど」

祐「ふざけんな!みぃこ女だぞ?お前最低だわ」

涼はキレている祐司を無視して、私の方へ歩いて来た。

涼「祐司何でキレてるわけ?」

私「…」

祐「みぃこ、腹見せろ」

祐司はそう言って、ドアを開けて私の服をめくった。

アザだらけで変色していたお腹を見て、涼は固まっていた。

祐「なんでここまでやった?」
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