涙が枯れるその日まで
私の住んでるところは結構寒いところで、冬は外にいるだけでつらいくらい。
だから11月くらいになると、土手にはいられなくなってきた。
それからは私が涼の家に行くようになった。

涼にはお姉さんがいる。
名前は奈々さん。私達より6つ上の20歳。近くの短大に通っていた。奈々さんは涼のお母さんと似てて、ほんとに美人。優しくて、いつも笑顔だった。
私が涼の家に行くようになって、「妹ができたみたい」って喜んでくれた。
お兄ちゃんしかいない私は、お姉ちゃんができた気がした。
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