涙が枯れるその日まで
涼「いらなかったか?」

私「ううん。そんなことない」

涼「みぃこ照れてるだろ?」

私「うん…」

涼「え?急に素直になった…」

私「うっさい!んで、どこ向かってるわけ?」

涼「わかんねえ?」

私はずっと涼ばかり見て話していたから外を見ていなくて、この時になって初めて外を見た。

もう外は暗くよく見えなかったが、私にはすぐにわかった。

私が大好きで、よく陸くんに連れて来てもらった山の中腹にある公園へと向かう道だった。

私「公園…」

涼「お前陸とよく行ってただろ?それ俺との想い出に変える」

私「あはは。涼乙女みたいだね」

涼「俺は男だ!陸とは今も会ってるのか?」

私「うん。陸くん夏に私の家の近くに引っ越して来たんだ。だからよく会ってるよ」

涼「俺も東京行こうかな…」

私「あんたは仕事があるでしょ」

涼「だって陸に取られる」

私「ばーか。何言い出してるのよ」

涼「だってみぃこが東京戻ったら俺ら遠距離だろ?」

私「よしよし♪涼くん、色々考えすぎだよ?」

急に凹み出した涼の頭を撫でてあげた。
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