涙が枯れるその日まで
5月にある涼の誕生日に、私は地元へ帰り涼の家に泊まりに行った。


私は涼に誕生日プレゼントを渡した。

中身は財布。

涼は中3の誕生日に私があげた安い財布を、6年間も使ってたんだ。

あまりにボロボロで見苦しい財布だったから、あげた私の方が申し訳なく感じるくらいだった。

涼「ありがとな。今日で俺21になっちまったのか」

私「おっさんだね。笑」

涼「みぃこも3ヶ月後には21だろ?」

私「気持ちはいつでも18歳だから♪」

涼「そのセリフこそババアじゃね?」

私「あん?誰がババアだって?」

涼「みぃこ口悪いよな」

私「そんな事ございませんわよ?」

涼「変だからやめろ」

私「じゃあ涼くんの好みは?」

涼「そのままのみぃこがいい」

私「…クサいよ?」

涼「嫌か?」

私「…うれしい」

涼「素直でよろしい」

涼は腕の中にいる私の頭を優しく撫でた。
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