涙が枯れるその日まで
私「何が?」

涼「俺麗子とは付き合ってねえよ」

私「は?だって涼が…」

涼「麗子にお前の事好きだろ?って言われてさ。お前が俺の事好きなんじゃねえかって言い出して、麗子に協力してもらってカマかけたんだよ」

私「どういう事?」

涼「中3のクリスマス覚えてるか?」

涼に好きって言ったくせに、返事を聞くのが怖くて逃げた日だ。

私「…覚えてる」

涼「あの時俺うれしかったんだぞ?お前が冗談で言ったとしても、俺は好きだって言いたかったんだ。でも言う隙与えてくれねぇし。麗子に何言われても、あの時のお前の態度が気になってさ。だからカマかけたけど不発に終わったわけ」

私「冗談じゃないの…」

涼「え?」

私「涼に好きって言ったのは本当だったよ。でも、返事聞くのが怖くて逃げたんだ…」

すると、涼はいきなり笑い出した。

涼「2人共ビビりとかダサいな。笑」

涼はそう言って私を抱きしめ、頭をくしゃっと撫でた。
< 278 / 301 >

この作品をシェア

pagetop