涙が枯れるその日まで
私「もしもし?」

奈「みぃこ?」

私「奈々さんが電話かけて来るなんて珍しいね」

奈「今どこにいる?」

私「え?東京だよ?陸くんの家」

奈「今陸と一緒?」

私「ううん。陸くんまだ帰って来てないから一人だけど?」

奈「今すぐ地元帰って来て!」

私「どうしたの?奈々さんなんか変だよ?」

奈「陸が帰って来たら、すぐ2人で来て!」

私「奈々さん何があったの?そんな事急に言われても意味わかんないよ?」

奈「涼がね…」

私「涼がどうしたの?」

奈「死んじゃった…」

私「…え?奈々さん何言ってるの?その冗談笑えないよ?」

奈「冗談じゃないの…車にひかれて即死だって…」

私「奈々さん?なんで泣いてるの?ねえ、嘘だよね?」

奈「みぃこ、最後に涼に会ってあげて?涼にとってはみぃこが全てだから」

私「そんなはずない!あんなデカい図体したバカがそんな簡単に死ぬはずないじゃん!」

私はそう叫び、電話を切った。
< 286 / 301 >

この作品をシェア

pagetop