六花の騎士
ぐるぐると思考が渦巻く
(今のは何!??きっ聞き間違い?!)
先ほど微笑んでいたのが嘘のように、また憮然(ぶぜん)とした顔に戻っている
耳よい彼の騎士、キャリベル・ライレットは主の呟きを聞いていた
(………この方は…困った人だわ……)
内心ため息を付きつつ、トーワの後ろに控える
「メノリとトーワは、今日初めて会うのかしら」
運ばれて来た紅茶に口をつけながら、アルメリアが問うた
ちょっとした仕草まで彼女がすると優美な動作になるようだ
それに反応して、メノリの思考はやっと目の前に戻ってきた