六花の騎士



「はい。今日初めてお会いいたしました」


口元だけで微笑んで、トーワが答えた
憮然としあ表情は地顔なのではないのか、とついさっき喧嘩を売られたメノリは思った


ロットなどは我関せずといったように紅茶を飲んでいる


「そう、ならちょうどいい機会ね」


ふふっと微笑むアルメリアは芸術品のように美しい
そして、その整った紅唇で歌うように言う


「六人しかいない大切な、家族だもの………これからも手を取り合っていかなくちゃね………」




その時、確かに温度が下がったのを、その場にいた全員が感じた







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