六花の騎士



肌に刺すような冷たい空気が流れる


メノリは我知らず、背中に汗がつたうのを感じた
ロットも同様なのだろう
どこか強張ったように、ただテーブルに視線を向けていた


一瞬だったのかもしれない
ふと、空気は凍りついていたのが嘘のように、冷たい空気が掻き消える



「そうですね。せっかくの機会だ。メノリさんこれからはどうぞ仲良くしてください」



どこか機械的に、嘘臭い笑顔でニッコリ告げる



(なにコイツ!!)



メノリは顔を引きつらせた


「……え、ええ」



なんとか表情筋を総動員させて、引きつった笑顔で返事を返す






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