六花の騎士



余興と言うにはあまりにも緊迫した空気が流れている


(…みんな平然としてるけどそういうものなの!?)


メノリは膝の上で両手を握り絞めていたが、ロットやトーワは緊張した様子もなく見ている
アルメリアなど楽しげに微笑んでいた
改めて試合に目を移すと、じっとティアを見据えていたミーヤが目にも止まらぬ速さで、地を蹴った所だった


メノリはポカンと口を開けた


(…えっ……今……?)


見ていた騎士達は大きく目を見開いた



先ほどティアに突っ込んでいったミーヤは、模擬剣を手のひらから落とされ呆気なくティアに背後をとられていた



アルメリアは満足そうに紅唇を吊り上げて、微笑んだ






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