六花の騎士
六花の騎士専用の談話室でティアとキャリベル以外の騎士達がいた
先ほど自己紹介をした部屋である
「お人形さんみたいに可愛い子だったわね」
楽しげにコロコロとミラは笑う
「ティアって言ったけ、あいつ強いのか?」
赤い布地の豪華なソファーに座っているレイドが笑いながらそういうと、向かいに座るオーガレスが呆れたように言う
「お前はそればかりだな。六花の騎士に選ばれるくらいだ。それなりの実力があるだろう?」
「……けど」
オーガレスの隣に座っているリアがポツリと呟く
「経歴がないよ」
静かに呟いて、手元の紅茶に口をつけた
六花の騎士はお飾りの騎士ではない
年齢は若いとしても、か弱そうなリアでさえ確かな実力を持っている
軍隊にいたころもあるのだ
「確かに変よね。アルメリア様が直々に抜擢するぐらいなら、経歴の一つでもあったていいのに…」
考え込むようにして、レイドの隣にストンとミラは腰を下ろした