六花の騎士



「まぁ、死人が出なくて何よりだったよ」


「ええ、本当に……」


暴動を起こした民は教会にいた一般人を巻き込まなかった
さすがにその辺の分別はあったようだ


怪我人は多数出たが、幸い死人は出ていない
そこでオーガレスはクスリと笑う


「キャリベルもキャリベルだけど、ティアも度胸があるな。初めてこんな騒ぎにあったのにメノリ様達を守りながら男達を相手にしてたんだからな」



笑い混じりに言うとミーヤはムッと眉根を寄せてうつむいた


「わっ私にだって………」

「ん?何か言った?」


ぼそりと呟いたがオーガレスの耳には届かなかった


「いっいえ、何でもないです……」


そういってミーヤは、モヤモヤした感情を一つ息を付いて押さえた
あとは黙って付いて行った






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