六花の騎士
その建物は世界の中心に存在する
白を基調とした壮麗な城
ネイテル城
その城はかつてこの世界がまだ多くの国に分かれいたころ、この世界の神、ネブリア神が世界を一つにした
その時、神の子に与えたとされる城は数千年たった今でも荘厳にそびえている
その日のネイテル城はいつもより慌ただしい空気が流れていた
なぜなら今日は『六花の騎士』の着任式だからだ
『六花の騎士』とはこの世界で唯一の王族である『神の子』(天使とも呼ぶ)の親衛隊の様な者達のことだ
六花の騎士は多くの権限を持っているため、知識と能力ともに兼ね備えた者しかなれないものなのだ
その六花の騎士の着任式はネイテル城内にある神殿で行われる
神殿内は神聖な空気に包まれていた
横長い椅子が並べられ、その中央が開けて通路になっており、その奥には一段高くなった場所がある
椅子に座る人々は意識を神殿の入口に向ける
そこに一人の少女が足を踏み入れた