六花の騎士
そう言えば、とティアは少し前の事を思い出す
ミーヤとは軽く手合わせをしたことがある
その時も刺すような視線を感じたが、以前とは少し変わっていた
以前は敵意のようなものだったが、今は………もっと違った種類のものだと思う
ミーヤは隣で笑っているオーガレスを見た
子供扱いは失礼だと彼は言ったが、彼こそミーヤを子供としか見ていない
ミーヤが聖花隊、さらに前の聖花隊の候補生になったのは12歳かそこらだった
だいたいその頃から、ティア以外の六花の騎士達とはある程度面識がある
だから、同い年なのにティアと自分はこうまで違う
……実力も人格も
ミーヤのこの感情は嫉妬だ
何より、高貴な紫が似合う憧れの六花の騎士
オーガレスはティアに興味を持ってしまっている