六花の騎士
皆、興味があるのだ
軍隊や聖花隊からでなく抜擢された異例の六花の騎士の実力が
「俺が先輩だからって遠慮するなよ!」
「はい」
ヤル気満々で構えたレイドと対象的にティアは淡々と構えた
青薔薇の騎士の構えに、少しだけ困惑のどよめきが起こる
多少、武術を習う者ならティアの構えがスキだらけなことに気付く
その事で見物客たちは戸惑っているのだ
しかし、レイドはティアの構えを見ても飄々と口端を上げただけだった
開始の合図が上がる
しかし、両者は動く気配を見せない。実際はほんの一瞬だったかもしれないが、その場にいた者には永遠にも感じた
直ぐには動かず、ちゃんと相手を見て観察する
そんなレイドを見てミーヤは自分を恥じた
前にティアと手合わせした時、ミーヤはちゃんと相手を見極めようとはせずに突っ込んだ
本当の戦場ならば死に値することだ