六花の騎士



皆、興味があるのだ


軍隊や聖花隊からでなく抜擢された異例の六花の騎士の実力が



「俺が先輩だからって遠慮するなよ!」


「はい」



ヤル気満々で構えたレイドと対象的にティアは淡々と構えた

青薔薇の騎士の構えに、少しだけ困惑のどよめきが起こる


多少、武術を習う者ならティアの構えがスキだらけなことに気付く
その事で見物客たちは戸惑っているのだ


しかし、レイドはティアの構えを見ても飄々と口端を上げただけだった



開始の合図が上がる
しかし、両者は動く気配を見せない。実際はほんの一瞬だったかもしれないが、その場にいた者には永遠にも感じた

直ぐには動かず、ちゃんと相手を見て観察する
そんなレイドを見てミーヤは自分を恥じた
前にティアと手合わせした時、ミーヤはちゃんと相手を見極めようとはせずに突っ込んだ
本当の戦場ならば死に値することだ






< 214 / 364 >

この作品をシェア

pagetop