六花の騎士
あっという間だったかもしれない
オーガレスは口笛を吹きたくなった
なんとか好戦を続けたティアだったが、レイドに間合いを詰められた
腕を掴まれ、レイドの模擬刀はティアの細い首筋にあてられた
(呆気ないようにもみえるが、レイドについて行けるなんてすごいな……)
周りに集まった野次馬たちはやはりレイド様は強い、といった感嘆の声を漏らしているが、オーガレスからすればレイドについて行けるティアの方が侮れない
レイドはおそらく国でも1、2を争う剣士なのだから
レイドは掴んだ腕を放しティアに向き直る