六花の騎士
なぜ………?
優しい時間だった
なぜだろう………
絶望しか渦巻くことのない場所だと思っていた
けれど、歯を食い縛り立ち続ける子供がいた
その子は重い鎖に縛られていた
だが、真っ直ぐな深緑の瞳で立っていた
アノコのような年頃の子供とお茶をした
他愛ない話しをして、色とりどりのお菓子をつまんで……
はにかむようにその子が笑えば、アノコを重ねていた
なぜ……その子達がここに来てしまったのだろう
あの暗闇で懸命に生きようとする小さな芽
彼らは純粋な幼さで問いかける
なぜ来たんだ!!?
マリオンは泣きたくなる
終わりは直ぐそこまで来ているのだから…………