六花の騎士
何時だったろう
マリオンとお茶をしていた
『ユリアはミハエルが好きかい?』
『好きだよ』
『それは良かった』
真っすぐなユリアの言葉にマリオンはクスクスと笑う
『マリオンのことも好きだよ?』
キョトン瞬いて、マリオンはまた笑う
『それは嬉しいな……』
『そう言えば、マリオンには六花の騎士がついてなかったけど、どうして?』
マリオンは微笑むだけでその質問には答えなかった
その時のマリオンの意味深な言葉は何故かずっと記憶の片隅に残っていた
『ねぇ、ユリア。守るっていうのはとっても難しいことなんだ。でも、ソレを誓うことが騎士には出来る』
『そりゃ、誰しも誓うだけなら出来る。だが、騎士は自分の全てをかける。ミハエルは君に誓った?ミハエルにでなくても、守ると言える人の言葉はちゃんと聞いてあげるといい』
『それにはきっと……大切なことが隠れてるから』