六花の騎士



メノリは驚いたが優しげに微笑むアルフレッドに嫌悪感は抱かなかった


「あっ……よろしくお願いします」



クスリとアルフレッドは内心笑う



(トーワの奴、面白い反応だな)



この場にいるトーワ以外の反応はいつも通りだ


ユリアは何してんの?と呆れているし、ロッドは興味なさそうにあくびをしている
リアとキャリベルは冷めた目で見ている


リアとキャリベルがアルフレッドに向ける視線の冷たさ(ちょっと悲しい)は、王族に向けるようなものではなかったが、付き合いの長いアルフレッドだからだろう


けれど、そのどれとも違う視線をトーワはアルフレッドに向けている



「何しに来たの?」

「皆に話しがあってね」


ユリアが問えば、アルフレッドはにこやかに告げる


「私の別荘に皆を招待したい。やっと仕事が一段落ついてね、休みが取れたんだ」


「お一人で行かれないんですか?」


呆れたようにキャリベルが聞けば、アルフレッドは至極真面目に答えた



「私が寂しいじゃないか」


皆呆れてため息を着いた






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