六花の騎士
「靴放り出すなよユリア」
小川がチロチロと流れている
キラキラと日の光を反射して綺麗だなと思いながらメノリは隣にたつティアに視線をやる
ユリアは靴を脱いで水に足をつけている
レイドに注意されて軽く返事を返しながら水の感触を楽しんでいた
ロットは庭にあるハンモックでうたた寝しているし、メノリはスカートをたくし上げてティアをうかがう
「私も入っていい?」
「はい」
ティアはいつも通り淡々としているがそっと膝をついて靴を脱がせてくれた
「わぁすごい。本当にお伽噺の騎士みたい」
見ていたユリアが茶化すように笑うのでメノリは少し頬を赤くする
裸足で入るなんてはしたないからティアに止められると思ったのに
ティアは淡々としているがたまに大胆なことをする
「お気をつけ下さい」
「こんな浅いとこじゃ危ないことなんてないわよ」
本当に心配性、と思いながら足を小川につける
冷たくてさらさらとした感触に頬を緩める
「いいとこだよね。4年くらい前からアルフレッドが休暇の時は皆で来てるんだ」
えいっとユリアは水をかけてくる