六花の騎士



パーティーが始まる


広間に集まる人々をアルフレッドは見渡した
レイドやユリアは楽しげに手を振っている
キャリベルは壁にもたれて憮然としているトーワに乾杯ようのグラスを渡していし、オーガレスはアルメリアと一緒にいた
最近、何故かアルメリアはオーガレスを自分の騎士にした
全てがが謎の人物だが、他の王族を呼んでおいてアルメリアを呼ばないわけにはいかない


ミラは……広間を見渡せる中央階段を下りながら、アルフレッドは目を見張る


クリーム色の柔らかなドレス
ふわふわとレースを重ねたもの出はなく、すらりとしたミラの体型に合う大人びたドレスに緩くウェーブしたブラウンの髪を綺麗に結あげている
いつもはしない薄化粧


本当に綺麗だった……



「皆様、本日は私の誕生日と襲名パーティーにお越し下さいまして、まことにありがとうございます」


いつもの飄々とした態度ではなく、きりりとした挨拶
公私はハッキリと分けるアルフレッドらしい態度だ


挨拶をすませると、スッとグラスを掲げた


「では、これからも我がウォルター家をよろしくお願いします。乾杯!」









呟くような


囁くような






……母が誇らしげに笑っているし、ミラもいて……



呼ばないでくれ…………









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