六花の騎士



メノリは颯爽と馬に乗るユリアを羨ましそうに見た


「私もあんな風になれるのかな」

「ユリア様は城に来られた時から馬に乗っているのですよ?あのように乗りこなすには、やはり時間がかかりますね」


オーガレスやティアと他愛もない話をしながら、どこまでもかけていくユリアとレイドをゆっくりと追った


「行くよ!」

「やっぱりやるなユリア!けど俺には適わないぜ!」

「言ってなさい!ひれ伏させてやるからね!」



何だか変な競争を繰り広げる2人を3人はゆっくりと追う


「凄いわ」

「二人とも馬術がお上手ですね」











やがてたどり着いたのは小さな泉だった
澄んだ水に小さな野の花が風に揺れていた


「この辺りで休憩しましょうか?レイドやユリア様の馬は限界でしょうし」


オーガレスの言葉にメノリはやっと止まったユリアの馬を見る
心なしか疲れているように見えた


「ユリア早すぎだよ」

「ごめんごめん」

「2人で馬に乗ったら絶対競争になるからな〜」


2人は慣れた様子で馬から降りたが、メノリはてこずる


「うっ……バランスが………あっ!」


よろけた所でティアが受け止め下ろしてくれる
メノリはお礼を言って泉向かい、泉に手をつけた


「ほら、ティア。水が冷たいわ」

「はい」








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