六花の騎士
「君に聞きたい事がある」
赤い瞳の騎士は真摯にそういった
ティアはやはり無表情に返した
「わかりました」
余りに簡単そうに頷いたからだろうか?
赤い瞳が驚いたように見開かれ、苦笑を滲ませる
「……内容も言っていないのに?」
「何をお聞きになりたいかは、何となくわかります」
簡単に頷いたわけではないけれど、自分の守るべき人に関わることだから………
きっと
切り出しにくかったであろう話題を真っすぐに目を見て話してくれたから、この人に話そうと思った
ティアは1つ瞬いて語りだす
「昔話をしましょう」
遠い日の記憶を