六花の騎士
夜も更けた頃
「ティア。明日は何して遊ぶ?」
ニコニコと上機嫌にはしゃぐメノリ
しかし、ティアはスッパリと思い出したくないことを言った
「お勉強の方もお忘れなく」
「うっ……分かってるわよ」
せっかく楽しんでいたのにと少々むくれ気味にベッドにダイブする
しかし、そんな事をしても珍しく嗜めるような言葉が飛んでこない
「ティア?……どうしたの」
枕を抱えて顔だけで振り返ればいつもと違う目でティアが自分を見ていた
「いえ……明日は何を致しましょうか」
いつもはキュッと引き結ばれた口元を心なしか緩めてティアは言った
その紫紺の隻眼はいつになく優しい色を讃えていた
それが何だか嬉しくて
「うん!何しようか」
メノリは再び何をしようか試案し始める
「さぁ…………始めましょう」
歌うように女神は呟いた