泡姫物語
私が変な顔になって照れていることに気付いたのか、手を離し、ソファーにどすんと座りこんだ。

「俺、さっきのマジで言ったんだよ」

「さっきの?お兄ちゃんが妹を心配するってやつ?じゃあ私は修君に大事にされてる妹役だね。そういえば昔も私が妹分って感じだったもんね」

なんとかはぐらかそうとこんな事しか言えなかった。

「あー、そうそう。お兄ちゃんとしてはだな。妹のお前が幸せになってもらわないと困るんだよ。だから彼氏が出来たら紹介してくれよな」

私の話に乗ってお兄ちゃんっぽく語りかける。
今はわざとこういう設定でふざけ合っているだけだけど、さっきの言葉といい、修君は私のこと妹みたいに思っているのかな。
< 114 / 200 >

この作品をシェア

pagetop