泡姫物語
ふたりは場所をいつもの私の家に移った。
私のためにミルクティーをいれてくれる。

「はい、これ飲んで。気持ちが落ち着くよ」

一見いつものミルクティーだけどいつもより甘かった。

「いつもより甘いんだね。これも美味しい」

「でしょ?私も悩んだときはこの甘さで飲むんだ」

ふたりでミルクティーを飲み、何も語らずただ時だけがゆっくり過ぎていった。

きっと私の気持ちが落ち着くのを待っていてくれるのだろう。
愛子の優しさが心に沁みた。
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