泡姫物語

「いらっしゃいませ。ふたりともお久しぶりですね」

私の担当の阿部さんと愛子の担当の珠紀さんが迎えてくれた。

阿部さんは黒髪で爽やかな落ち着いた感じのお兄さんという感じ。
珠紀さんはいつもおしゃれで腰まで届きそうなパーマの似合う可愛らしいお姉さん。

「こんにちは。これお土産です。あとで食べてくださいね」

「うわぁ嬉しいです。これ、美味しいんですよね！ありがとうございます」

ケーキをアシスタントに預け、担当の阿部さんが席へ案内してくれると髪を触りながら

「今日はカラーですよね。夏だしいつもより明るめにしてみましょうか」

「はい。カットもおまかせでお願いします」

阿部さんはセンス抜群でいつも流行を取り入れつつも私らしい髪型にしてくれるので安心しておまかせできる。